塗装に悪影響を及ぼす主な要因〜融雪剤

札幌に住んでいて避けて通れないのが「融雪剤」によるボディの腐食・劣化です。1991年4月のスパイクタイヤ規制にともない登場したスタッドレスタイヤはツルツル路面にはグリップ力が無く、事故が急増。その打開策として登場したのが雪や氷を溶かす「融雪剤」で、それ以降使用量が急増しています。

 

融雪剤の成分は「塩化カルシウム」で、雪や氷を溶かす反面、鉄・植物・コンクリート・自動車などに悪影響を与えます。海水と同等の高い腐食力がある為、マイカーに与えるダメージは相当なものです。最近の北海道は真冬に雨が降ったり、急激に極寒になったりと極端に変化します。それに加えて節電を余儀なくされている今の現状ではロードヒーティングも止められています。その為、バンバン融雪剤を撒かざるをえなくなっています。

 

この問題の主成分「塩化カルシウム」は吸湿性が高いので、水分を強力に吸収します。吸収した水分を自ら液化して、0度以下で凍ってしまう水分の凍る温度を下げて、濃度にもよるが0度以下になっても凍らなくしてしまいます。この「塩」を撒かれた道路、市街地や高速道路などを走行すると車のボディは真っ白になってしまいます。他の自然の害と比べても、明らかに目で確実に確認できる分ゾッとしてしまいます。それもそのはず、目の前の愛車が塩焼きみたいになっているのですから...

 

最近のクルマは防錆処理がしっかりしているとはいえ、基本は金属で構成されています。ボディ・下回り・エンジン・ブレーキ・マフラー・サスペンションなど「塩」に弱いものばかりです。特に北海道を走る車に多いのが下回りのサビ・ホイールアーチのサビ・マフラーのサビです。マフラーは穴が開いてたり、落ちかかっているのを良く見かけますし、ホイールアーチ部分もサビでボロボロになっているのを見かけると痛々しく思います。この塩害から車を守るには、とにかく水で洗い流すことが重要になってきます。今は業者によるコート剤もありますので、そちらを利用するのも良いかと思いますし、コイン洗車場にも「下回り洗車」コーナーを設けている所もあるので、とにかく早めの処置が必要です。

[凍結防止剤の消費量]


万トン